真順SSです。
思いついたものがマンガにすると長くなりそうで、めんどくさかっ・・・いやいや、ゴホン。
なので、慣れない文章となりました。
予定としては三部作なのですが、どうなるか分かりません。
とりあえず順平Sideから。
読みにくい文章かとは思いますが、お付き合い頂けると嬉しいです。
目の前で灰色い頭のガキンチョが泣いてる。
泣くなよ。
オレ、ガキが泣いてんの苦手なんだよ。
幸せだった、涙を我慢することのなかった日々を思い出すから?
無力な、我慢するだけだった日々を思い出すから?
ワカラナイ
考えたくねー・・・
ドサッ
「ぅお!いっ・・・てー・・・」
けたたましい目覚ましの音に、順平はベットから転げ落ちるという最高のとはお世辞にも言えない朝を迎えた。
何か夢を見ていた様な気がするが、もうすっかり思い出せない。
なんか大事な夢だったような気がするんだけどなー。
まあ、いっか。
考え事もほどほどに、順平は遅刻スレスレで学校に向かった。
玄関で再び出くわしたリーダーと他愛も無い話をしながら教室に向かう。
「順平さぁ、最近真田先輩と何かあった?」
唐突な質問に一瞬空気が固まりかけたが、なんとか平静を整えて答える。
「な、何言ってんだよ。フツーよ?フツー。なんで?オレっち別に先輩とマブってほど仲良くねーじゃん。」
「んー、だよね。ごめん、何でもない。」
一瞬墓穴を掘ったかと焦ったが、思いの他あっさり引いたリーダーに胸を撫で下ろす。
そのまま授業へと突入したが、先程の会話のせいかつい真田のことを考えてしまう。
原因は数日前の真田との会話だった。
タルタロスの攻略も慣れてきて、最近は自分の得意不得意も分かってきた。
だから、敵が火炎系の攻撃を多用するタイプなら、率先して前へ出て盾となっていた。
周りはチームワークを考えろだとか、何かあったらどうするとか静止しようとする場面もあるけど、ぶっちゃけそんなに重たくは考えてなかった。
だってオレ火炎きかねーし?くらいにしか思っていなかった。
第一、そここそが自分の見せ場だということも分かっていたから、どうあっても目立っておきたかった。
自分が必要なんだと知らしめたかった。
それを、あんな風に思っている人がいるなんて、想像もしてなかったんだ。
先日真田は順平に、あまり自分から攻撃を受けに行くような行為は止めるように諭してきた。
最初はいつものみんなのお説教と同じかと思って、適当に聞いていた。
しかし、順平が聞く耳を持っていないことに気付くと様子が変わってきたのだ。
真田はまるで自分で自分の言っていることに戸惑っているような様子で、火に焼かれるお前を見てられないと言った。
そして、お前を守れなかったと思わされるんだとも。
それには正直驚いた。
だってそうだろ?
オレは事実、先輩に助けられてここにいるワケだし、世話になってる自覚はある。
でも、守られてるとか守れなかったことを後悔されるだとか、正直ちょっとウザい。
オレはか弱い女の子じゃないし、むしろみんなを守ってやるリーダー的な存在でいたかった。
リーダーって器じゃなかったとしても、最低でも平等な立場でいたかった。
それを、尊敬してる、認めてもらいたい先輩からそんな風に思われていたってのは、結構ショックだった。
でも、それをその場で勢い任せに口に出して怒れなかった。
つい数週間前に真田の生い立ちを聞いていたからだ。
火事で妹さんを亡くした事が、今の強い真っ直ぐに力を追求してる真田センパイを形成してるんだと思うと、どうしても怒れなかった。
でも、思うんだ。
真田先輩があんな風に思うのは、オレを妹さんと被せて見てる証拠じゃんかって。
結局、見るのが辛いのは妹さんが火に囲まれるところであって、オレが怪我するとかそういうことは実はどうでもいいんじゃないかって。
だーーーーーっ!
何だってんだよ。
これじゃあオレ、ただ先輩に自分を見て欲しいだけみたいじゃん。
気持ち悪ぃ。
違う違う!
オレはただ、認めてもらいてーんだよ。
守ってくれなくったって、立派に戦えるって。
よし、今日のタルタルは真田先輩とオレっちをメンバーに入れるようにアイツに頼もう。
ぜってーイイトコ見せてやる!
そしてとりあえず、次は現国か・・・夜に備えて体力を蓄えなければなりませんな。
体力は睡眠からってね、さっすがオレ!
おやすみ~。
end.
こっそりこっそりブログ作っちゃいました。